ジェット

ジェット【Jet】
黒玉(こくぎょく)
モース硬度/2.5〜4
宝石言葉/忘却
産地/ヨーロッパ各地、トルコ、中国、アメリカなど
チャクラ/1

ジェットは太古に流木が海底に沈んで埋没し、化石化したもので、成分としては石炭と同じだが、石炭よりは硬く、緻密な石である。加工もしやすく美しいため、原始時代から魔除け効果を持つ石として装飾品などに利用された。

20世紀初頭、顕微鏡によって、“年輪”が確認されるまで、ジェットは琥珀のように“樹脂の固まったもの”と考えられていました。
琥珀とジェットはどちらも大変軽く、木や絹の上でこすると静電気を帯びるという性質も同じことから、かつては「黒い琥珀」とも呼ばれ、19世紀のイギリスではヴィクトリア女王が喪服用の装飾品として利用したことから大いに流行した。

有名な産地は英国、ヨークシャー地方の港町、ウィットビーで、紀元前1400年には採掘を行っていた記録がある。
現在当地では、商業的規模での採掘は行っていないが、『ウィットビージェット』の知名度を活かし、産地に関わりなくその様な名称で販売される例もある。
当地のジェットは、ライアス統と呼ぶジュラ紀の地層から採掘される。
類似石としては、硬化処理を施した黒色ゴム(ヴァルカナイト)や、アルバート鉱がある。
後者は天然の固形石油瀝青(れきせい)に分類され、第三紀以前の地層から発見される。
屈折率は1.55と、ジェットの1.66と比べて、やや低い。

ジェットには「ハードジェット」と「ソフトジェット」の2種類があります。
この2種類のジェットの違いは、ハードジェットが粘りと弾力性をもち、精巧な加工に適しているのに対し、ソフトジェットはもろく、加工や熱に弱い点にあります。
ソフトジェットは長い年月に耐えることなく壊れてしまうので、現存するジェットの遺物は、ハードジェットでできたものばかりです。

1世紀のローマ人プリニウスは『博物誌』のなかで、ジェットは癲癇の病癖や処女性のテストに役立ち、ジェットを燃やして出る煙は蛇を近づけず、神経病を追い払う効果があるとされていました。
中世ヨーロッパではこの石を入れた水を女性に飲ませ、すぐに排尿したらその女性は処女ではないといわれていました。

また、眠っている間に人を苦しめるインキュバス、サキュバス、夢魔(むま)などを追い払うのに役立つと信じられていました。
航海の安全を守ったり、憂鬱や不安から守ってくれるお守りとしても利用された。
現在でもジェットは、憂鬱や不安など闇の力に対抗するお守りとして利用されています。

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